夜明け

夜明け

「夜明け」のカードは、黙示録の最後の場面を表しています。
 ヨハネはあるとき、このような声を耳にします。「わたしは、天使をつかわして、諸教会のために、これらのことを証明した。わたしは、ダビデの若枝でありその子孫であり、そして輝く明けの明星である」、と。
 このカードに描かれている星は、東の空に輝く明けの明星、すなわち金星です。この星は、地上からあらゆる闇が消え去り、新たな夜明けがやってくることを意味しています。
 果てのない暗闇の中を彷徨っているとき、人は愛や希望を見失い、やがては前に進む力さえ失ってしまいます。けれどたった一つでも星が輝いていたなら、それを目指して進むことができるでしょう。夜の終わりを告げるこの星は、苦しみの渦中にいる人にとっての希望の光そのものなのです。