「閉ざされた聖所」のカードに描かれているのは、地上における聖なる場所です。ただ、それにしてはやけに暗く思えるかもしれません。人の姿はなく、石造りの回廊には白い霧のようなものが渦巻いています。
実はこの霧は、誰もこの場所に立ち入れないようにするために、神の力でつくり出された煙です。なぜそうする必要があったのかというと、神の怒りによって地上に七つの大きな災いがもたらされているため。その災いがすべて終わってしまうまでは、誰一人この場所に入ることは許されないのです。
一見、救いのない状況に見えます。しかし、そうではありません。出口の上にランプの明かりが観て取れます。これは「希望」の象徴です。災いが終わり、ここにまた人が戻ることを意味しています。闇の中でも、目を凝らせば一筋の光を見出せるのです。